・良かった点
雰囲気は十分出てると思います。
読んでて、こう情景が思い浮かぶ感じ？
読んで行くうちに引き込まれて居たから、私的には十分かなぁと思います。

・疑問点
後書きでも作者が「あくまで一例として」と表現されて居た事を踏まえつつ、あえて言うのであれば。

７章で子海石先生が「一部の例外を除いて命を産み出す力を失った」と書いて居て、それをＡ７型の成立の筋道に建てて居ますが、タカヒロとマッキがその「一部の例外」だったと解釈するには苦しい気がするなぁと言うのが一つ。

ある意味「滅び行く世界」をテーマに据えてる以上仕方ないとは言え、子海石先生の最期はもうちょっと何とかならなかったのかなぁと言うのが一つ。
加えて最初のアルファさんの登場シーン？もちょっとショックがあった、と言うのも一つ。

アルファさんの記憶の中でタカヒロの記憶が、タカヒロが西の国へ行った所で途切れてしまって居る所。
原作で飛行機で飛んで来たりした所とやや矛盾してるなぁと言うのが一つ。

「記憶を辿る旅」な感じなので仕方ないのかもしれないけど、それにしても原作説明っぽくなってる所がやや冗長だなぁと言うのが一つ。

…まあ、こんな事書いても重箱の隅突く事にしかならないとは解ってはいるんですけどねぇ。

・悪かった点
ココネが出てこない。
マッキが出てこない。
丸子が出てこない。

…いやまあ、ほら、ね？（笑）

真面目に書くと、彼女たちもヨコハマ世界ではキーパーソンな訳だから、それがオメガが見た記憶の中に一切無いってのはどう考えても片手落ちだなぁと。
まあ登場人物を悪戯に増やして、収拾付かなくするよりはある意味割り切った方法ではあるのかなとも思いますが。