− その2 −

 セリオとの生活、最初の朝はいつもどうりに明けた。
 いつもどうりに、いつもの時間に目がさめた。一人で。
 セリオが起こしてくれることを期待してたが、彼女はまだ寝てる。
「まぁ、起こしてくれとも言わなかったし…」
 一人納得する。
 着替えなどをもろもろ済ませてもまだ彼女は起きてこなかった。
「セリオ、セリオ」
 軽くゆすってみる。
「朝だよ、セリオ」
 しかし反応しない。ゆすられるままのセリオ。なんかかわいい…けど反応しない。
 まさかいきなり故障、と思ってたらゆっくりと目を開けた。
「おはよう、セリオ」
「おはようございます、マスター。」
 うん、別に何ともないようだ。一安心、と思っていたら…
「ただいま本機はサスペンド中です。ご用の方はピーという発信音の後、ご用件をお伝えください。」
 それだけ言うとまた目を閉じてしまった。
 そしてどこからともなく『ピー』という発信音…音がこもってて『プー』って聞こえたが。
「………これも前の奴の設定かなぁ」
 いったいどんな奴だったんだろう?変な奴には違いないと思うが。
 大体ピーってどこから出しているんだか。
 ……ひとつ思い浮かんだが慌てて否定する。いくらなんでもあんまりだ。
「じゃ、掃除と洗濯やっといて。後、今日は六時ぐらいに帰るからご飯の用意もしておいて」
 とりあえず、あまり余裕はないので言われたとおりに用事を言ってから家を出る。
 多少不安ではあったが、まぁ変な事はしないだろうし、変な設定は後で直してもらえばいい。
 しかし…

「なんか、ちがうよなぁ」

 それは正直な僕の思いだった。


<あとがき>

 いきなりその2投稿(笑)

 もう言ってることが違う。なんか気に入ったのでもう少し書こうと思います。
 よくあるパターンだと思いますが、自分らしさみたいなのが出ればいいな、とおもいます。