・交通記念館1・
(小樽市・旧手宮線)
1985年11月4日に廃止された「手宮線」。
北海道で初めて鉄道が走ったこの路線を、小樽では復活を願ってか、線路はそのままの形で残されてあります。
そして、旧手宮駅が存在した土地に、実際に使われていた車両をほぼ動態保存に近い形で展示。それが、この「小樽交通記念館」です。
取材は1998年5月17日に行いました。
当日は、小雨がちらつくあいにくの天候でしたが、小樽に到着した時には雨は上がって、曇りながらもまずまずの取材コンディション。
で、私は交通記念館の正確な場所を知らなかったので、小樽駅の観光案内で観光パンフを貰い、歩いて向かう事にします。
途中、手宮線の線路が保存(放置に近い状態ですが(^^;))されている場所に到着。
(よ〜く見ると、踏切のランプにカバーがかかっているのが解りますよね?)
「あ、それだったら線路沿いに歩いて行けば行けるな」
と言う事で、「スタンド・バイ・ミー」よろしく歩く事に(笑)。
線路上を歩く前に、踏切を観察すると「手宮駅」の文字が。
で、線路は10年近く放置された為か、まくら木はぼろぼろ、線路もかなりさびついています。
また、線路脇の土地は家庭菜園や駐車場として貸し出されていました。
そこで知ったのですが。
こうなってしまった以上、線路等の管理はJR北海道ではなく小樽市が行っている物だとばかり思っていましたが、「土地貸出票」なる看板があったので見て見ると、貸し出し者はJR北海道。
他の廃止路線の場合、早々に土地は売り払っているか売りに出している状態なのですが、手宮線の場合はそのままJR北海道で管理しているようです。
・・・将来の復活を見越してでしょうか?
すっかりさびついてぼろぼろになった遮断機の制御装置。
途中で、手宮線が引かれた当時から残っていると言われている石垣を見つけました。
この辺りから、何となく
「『ヨコハマ買い出し紀行』でココネが線路沿いを歩いていた時の雰囲気って、こんな感じかなぁ?」
と思いながら歩いていました(参考:「ヨコハマ買い出し紀行・第1巻第7話午前2/2」)。
端午の節句は過ぎたのですが、線路上にロープを張ってこいのぼりが泳いでいました。
途中、踏切の側にこんな物を発見しました。多分、昔まだ踏切が有人だった頃に警報を鳴らしたり止めたりする為に設置された物だと思いますが。
もちろん、押しても何の反応もありませんでした。
やがて、線路は道路を渡り、「手宮駅」(交通記念館)へとつながりました。